私たちは、様々な出来事に溢れる人生の中で
沢山の選択をしながら『自分』というものを確立して生きています。
例えば、好きになった音楽・映画・自分で選んだ生活。
では、それらを選ぶとき、どのように出会い、どのように興味を惹かれましたか?
・たまたま出会って好きになった!
・いいな…と思って。
・ふとした時に目にして(耳にして)、心が震えた
など、素敵なエピソードが沢山あることでしょう。
しかし…それは幻想です!
『たまたま』や『偶然』などの出会いはない!
としたら、皆さんはどう感じますか?
現実として、何かを選ぶということが
すべて『教育水準』や『出身階層』に密接に結び付いた上での出会いだったとしたら…。
ブルデューによると、『アンケート調査を通して、
あらゆる文化的慣習行動(美術館を訪れること、コンサートに通うこと、展覧会を見に行く事、読書すること等々)
及び文学・絵画・音楽などの選好は、
まず教育水準に、そして二次的には出身階層に密接に結びついているということがわかる』
としています。
また、こうも言っています。
『芸術を愛することの喜びである感情的融合、感情移入という行為も、じつはひとつの認知行為、解明、解読作業を前提としており、
そこには遺産として受け継いだ認識法や文化的能力の活用が含まれているということである』と。
つまり、
『芸術作品の良さを心から需要できるという事は
その知識や態度、構えなど、出会いの前提となるものを
家庭や学校から学んでいる。』
『芸術と出会うための遺産があるという事』なのだそうです。
ふむふむ…なるほどー!
考えてみれば、私にも当てはまります…。
・姉がピアノを習っていたり、
・家に胎教用のクラシック音楽のカセットがあったり、
(カセットって知ってますかね ^^;)
・周りのお友達もみんなレッスンに通っていたり…。
生まれ育ったその環境で、すでに音楽に触れていたと思います。
音楽を聴く・ピアノを演奏する・歌をうたうという事を
自然に受け入れられる環境があったと思います。
Fanを作るにあたって、皆さんは少なからず
ターゲティングや消費者行動マーケティングを勉強し、
ご自身の方向性に合う聴衆層を模索していることと思います。
ターゲティングする場合に、
階級・教養で区別するのはあまり気持ちのいい行為ではないかもしれませんが、
人々の出会いというものが『環境』によって左右されるとわかれば、
差別化を図る場合にはこの視点が大いに役に立つのではと思います。
いかがでしょうか(^^)♪
私のブログでは、集客に悩みを抱えている演奏家の皆さんへ
このような社会学の観点なども踏まえて、お悩み相談をお受けしたいと思います♪
フォームのご用意ができましたら、当ブログにてご案内させていただきます♪
このブログにコメントをいただいても構いません♪
~~次回はさらに深くブルデューの社会学的観点からFan獲得のための
視点をお伝えしていきたいと思います♪~~
参考文献:NHKテキスト2020年12月
100分de名著 「私」の根拠を開示する
ブルデュー ディスタンクシオン
岸 政彦(社会学者 立命館大学院教授)